理事長挨拶

昭和40年代半ば頃、子どもの心臓手術は就学前後の年齢になるまでは生命の危険が伴うこともあり、あまり行われていなかった。

しかし、将来的には生まれてすぐに亡くなる様な重症な心臓病の赤ちゃんまでも救えるような時代が来るものとの考えから、周産期医療の出来る施設を造ろうとの意図のもとに、趣旨と志に同調する人たちで昭和47年12月に設立したのが福井愛育病院の始まりです。心臓手術の出来る福井循環器病院に隣接しているのはこのような理由からです。

思惑通り、最近では生まれつきの重い心臓病の赤ちゃんは殆んどが胎内で診断され、当院以外からも紹介された妊婦さんが搬送されてきます。福井愛育病院で出産後はすみやかに手術が行われる様になっています。

爾来、職員一丸となっての努力で、産婦人科、小児科ともに発展し、県下随一の周産期医療機関となっているものと自負しています。

「天は自ら助くる者を助く」「積善の家には余慶あり」の精神で、今後も県民のお役にたてるよう真摯に努力していく所存です。

理事長・名誉院長 石原 義紀