
福井愛育病院
Fukui Aiiku Hospital
その「居眠り」は、本人のせいではないかもしれません。
ナルコレプシーは、脳の中で目覚めを保つ物質(オレキシン)のはたらきが弱くなることで、
日中に強い眠気の発作が起こる病気です。10代で発症することが多いのに、
「居眠りぐせ」「たるんでいる」と誤解され、診断までに何年もかかってしまうことが少なくありません。
笑ったときに力が抜ける「情動脱力発作(カタプレキシー)」はナルコレプシーに特徴的な症状です。
また、同じように強い眠気が続く病気に「特発性過眠症」があります。
どちらも検査で診断でき、治療によって学校生活を取り戻せる病気です。
特発性過眠症は「眠いだけの病気」ではありません
日中の強い眠気だけでなく、朝の起床困難、夜の長時間睡眠、寝ても疲れが取れない「非回復性睡眠」など、症状は24時間にわたって生活に影響します。 立ちくらみなどの自律神経症状や頭痛、気分の落ち込みを伴うことも少なくありません。 症状が起立性調節障害(OD)や睡眠リズムの問題とよく似ているため見分けがつきにくく、海外の報告では診断までに長い年月(最長9年)かかった例もあります。 「ODと言われているが良くならない」「リズムを整えても眠気が残る」——そんなときは、睡眠検査(PSG・MSLT)で眠気を客観的に測ることが、正しい診断への近道です。
診断には、一晩の睡眠を記録するPSG検査(終夜睡眠ポリグラフ)と、 翌日の眠気を客観的に測定するMSLT検査(反復睡眠潜時検査)が必要です。 当院ではこれらの検査を1泊2日の入院で行うことができます。 詳しくは検査についてのページをご覧ください。
規則正しい睡眠と計画的な昼寝などの生活の工夫に加えて、 眠気を抑えるお薬による治療を行います。 診断がつくことで学校側の理解も得やすくなり、 「授業中に寝てしまう子」から「治療をがんばっている子」へ、周囲の見方も変わっていきます。
このページの内容は一般的な医学情報です。診断・治療は必ず医師の診察を受けてください。
監修:福井愛育病院 頭痛・睡眠障害(起床困難、過眠)専門外来